白神山地の麓にある山本郡藤里町ではジンギスカン用にサフォーク種の羊が飼育されています。秋田県内でまとまった頭数の羊が飼育されているのは藤里町だけです。
毎年春先になると、羊の毛刈りが行われます。
私たちは、2007年に始めた「衣の地産地消プロジェクト 羊の学校」をきっかけに毎年藤里町に出かけ、羊の毛刈りを見学し、刈った羊毛を分けてもらっています。
地震のせいでいつもより遅くなってしまいましたが、今年は5月25日に総勢8名で毛刈り見学に出かけてきました。場所は広大な大野岱放牧場。にこやかに出迎えて下さったのは藤里町職員のTさんとAさん。毎年おじゃましているので、「今年も来ました」「ご無沙汰しています」とあいさつもまるで親戚のようです。
厩舎の中に入ると、見慣れぬ顔を見かけたからか、好奇心旺盛に近づいてくる羊たち。ようやく乳離れした、かわいい子羊たちも「メー!」と歓迎してくれました。
しばしの間厩舎を見学させていただいた後は、いよいよ羊の毛刈りです。
毛に包まれてまるまるとした一頭の羊にTさんは手際よく縄をかけ、柵の中から私たちの前に連れ出してくれました。不穏な気配に落ち着かない羊をなだめて座らせ、Tさんは大きな電気バリカンで毛を刈っていきます。
バリカンの動きに合わせて刈り取られる毛はまるで一枚のコートのよう。
いつもながらTさんの鮮やかな手さばきには感動です。
5分とたたないうちに、まるまるだった羊はすっかりスマートに変身。
仲間の待つ柵に戻されました。
床に広げられた1枚の羊毛(フリース)が、これから毛洗い、カーディング、コーミング、染め、紡ぎと続く「羊の学校」の教材になるのです。
この後、広い牧場を散策しながら、放牧されている牛たちを見学しました。
天気にも恵まれ、とても気持ちのいい一日でした。
今年の「羊の学校」のスケジュールは近日中にお知らせします。
興味あるみなさんの参加をお待ちしています。ふかふかの羊毛の手ざわりを一緒に楽しみましょう!