前書き
NPO法人 地産地消を進める会ではこのたび、トヨタ財団地域社会プログラムの助成を受けて、「地域の食のコミュニティを作ろう!」プロジェクトを始めました。
以下はその概要になります。なお詳細をご覧になる際は見出しをクリックして下さい。
豊かな自然資源に恵まれながら衰退を止められない原因として、市民社会が未成熟で住民の問題解決能力が弱い点が指摘できます。
そうした状況を改善するには多くの住民が自らの問題を自らで解決する経験を積み、市民の潜在力を発揮できる環境を整えることが必要です。
そこで、本プロジェクトでは安全でおいしい地域の食を活かして、さまざまな地域問題に取り組む市民とを結びつけ、安全な食で地域を支え合う「地域の食のコミュニティ」を作り出すことを目的としています。
具体的には安全で消費者のニーズが高い有機農業に注目し、有機農業者と消費者を結びつけること。もうひとつは、さまざまな地域課題を解決するためにコミュニティレストランやカフェのネットワークを作ること。さらに食の力を引き出す交流プログラムを開発することです。
こうして食に関する無数のつながりを作り出すことができれば、そこから住民による多くの自立的活動や起業が生まれてくることが期待できます。
第一の柱は有機農業者と消費者のつながりを作ることです。
・「オーガニックフェスタinあきた」に出展した農業者を中心に有機農業者のネットワークを作る。作付作物や栽培基準などを調査、データベースを整備する。
・安全な食料を必要とする人に供給するために、学校や病院の給食、自然食品店、幼稚園、保育園などに有機農産物やそれを原料にした加工品などを供給する仕組みを作る。またオーガニックフェスタなどで有機農産物のPR、販売機会を作る。また後で述べる「コミレスネットワークあきた」の参加店に有機農作物を供給する仕組みを作る。
・農業者が再生産できる「適正な価格」で購入してもらうように働きかける。
第二の柱は最近秋田でも増えている「コミュニティレストラン」(カフェを含む、以下コミレス)の開業を支援し、「コミレスネットワークあきた」を立ち上げ、そこに地場産の有機農産物を供給する仕組みを作ることです。
・コミレスの提唱者である世古一穂氏を講師にセミナーを開催。秋田の実態を調査し課題を把握する。コミレスの判定基準とネットワークへの認定、登録方法を決定する。コミレスの立ち上げを支援する。先進地を視察し、実際のノウハウを学ぶ。「秋田コミレスネットワーク」(仮称)を立ち上げ、参加者を募集する。ウェブサイトやパンフレットを作る。コミレスネットワークに有機農産物を供給する。
第三の柱は、「食の力」をより効果的に活かすために、有機農産物を使った「地産地消の料理教室」や農家と農業を結ぶ「畑の学校」など、食の力を引き出す交流プログラムを数多く企画し、コミレスに提案、実施することです。
・「食の力」を引き出す交流プログラムとして、「地産地消の料理教室」(2006年トヨタ財団地域助成プログラム採択課題)をはじめ、田んぼの生きもの調査、農業者と圃場で農業を学ぶ「畑の学校」などを参考に、多様で斬新な交流プログラムを開発する。交流プログラムを実施するインストラクターを養成し、有償で実施する。
最後に
なお、地産地消を進める会では「地域の食のコミュニティ作り」に際し、11月8日にキックオフフォーラムを開催いたします。
当プロジェクトやコミレスにご興味がある方はぜひご参加下さい。
キックオフフォーラムの詳細な内容につきましてはこちらをご参照ください。
またフォーラムへの申し込み締め切りを10月31日(月)から11月5日(土)へと延長いたしました。
お申し込みのお済みでない方も、ぜひご検討下さい。